福岡に、片道たった330円で新幹線に乗れる路線があることをご存知でしょうか。
博多駅と博多南駅(福岡県春日市)をむすぶ、その名も博多南線。
鉄道ファンにとってはおなじみ、地元民にとってはなくてはならない足でもある。
車両基地への引込線を利用しているだけなので、一般的な”新幹線”とは異なる在来線扱い。
一方で、乗り場も車両も間違いなく新幹線……という一風変わった路線です。
私も福岡に住む民として、実際に乗って確かめてきました。
「博多南線」たった330円で日本一安く新幹線に乗れる路線
やってきたのは、博多駅筑紫口入ってすぐの新幹線乗り場。
通常なら九州新幹線や山陽新幹線に乗って遠出するときに使うところですが、今回はお隣の市(春日市)に行くために利用します。
きっぷうりばで乗車チケットを購入しましょう。
運賃は、2024年現在で片道330円(乗車券200円、特急料金130円)。
私の乗車時(2016年)は300円でした。
乗車券と特急券、2枚のきっぷが出てくるのでお忘れなく。
たった8分で9.2km離れた隣の市へと結ぶ、地元民の貴重な足
今回は16番のりばにて乗車。
あくまで在来線扱いのためか、他の新幹線のように「さくら」「のぞみ」などといった名前はついていません。
まぎれもなく新幹線乗り場なんですが、どう見ても旅行や出張ではない一般的なお客さんばかり。客層は普通の電車と変わりません。
今回の車両は、山陽新幹線での営業を終えたばかりと思われる「ひかりレールスター」。
乗り込んで着席。指定席はないので、自由に座ってOKです。
乗車時間はたったの8分。さすがに速い。
車両基地を擁する博多南駅まで、あっという間に着きました。
平日の昼すぎでしたが、なかなか利用者が多い。
春日市や那珂川市〜福岡市をむすぶ路線として、とても重要な役割を担っていることがわかります。
春日市と那珂川市のあいだに位置する博多南駅
ちなみに博多南駅は春日市にありますが、博多南駅の西側から出るとすぐに那珂川市。
春日市と那珂川市のほぼ市境を分けるように立地しているのが博多南駅です。
私が訪れた2016年は、まだ駅の西側は那珂川町でした。
2018年に市制施行により那珂川市となったので、下の画像の張り紙「市昇格を目指しています」は達成されたことになりますね。
事前情報がなければ、新幹線が停まるとはとても思えない小さめの駅。
新し目の建物に、味のある名前のショップ。
30〜1時間に1本しかないので乗り遅れに注意
きっぷを買って帰ります。
朝夕の通勤・通学ラッシュ時は30分に1本、それ以外の時間は1時間に1本しか走っていないので乗り遅れたら大変。
新幹線がずらりと並ぶ、鉄道ファンならずともテンションの上がる風景。
窓から眺めつつ出発します。
帰りもわずか8分ほどで博多駅に到着。
車なら約30分ほどかかる距離を、この短時間で移動できるのはありがたい。
新幹線好き、鉄道ファンなら一度は乗りたい博多南線
鉄道ファンや新幹線が好きな方にとっては、一度は乗ってみたい「博多南線」の新幹線。
これだけ安く新幹線に乗れるなら、特に用事なく行ってご飯だけ食べて帰って来るだけでも楽しいかもしれませんね。