全国的にも「移住したい場所」として名前がよく挙がる福岡(福岡市)。
東京から転勤を告げられて泣き、その後に東京に戻る時には「戻りたくない」と言って泣く……という、いわゆる”博多の二度泣き”なる言葉があるくらい。
私自身は長崎出身ですが、福岡の大学→東京に就職→独立して福岡に戻ってきて現在も福岡在住。
長崎も東京もそれぞれ良いところがあるんですが、やっぱりどこに住みたいかと言われたら福岡が一番なんですよね。。
この記事では、福岡在住で東京(首都圏)にも約7年ほど住んだ私の経験から、「東京から福岡に移住するメリット・デメリット」を紹介します。
東京から福岡に移住するメリット
まず、東京および首都圏から福岡に移住するメリットを考えてみます。
家賃が安い
よく生活費が違うと言われる東京と福岡ですが、その大部分は家賃の違いです。
福岡の姪浜エリアに住む我が家の場合、都心にもアクセスしやすく駅にもそこそこ近い3LDKオートロックのマンションで家賃は10万ちょい。
東京でこの条件だと、20万は超えてくる物件が大半でしょう。

最寄りの姪浜駅から天神まで13分、博多まで19分
場所にもよりますが、ざっくり半額くらいという印象です。東京は家賃が高すぎる。
街がコンパクトで過ごしやすい。空港も近い
人口が多く、都市エリアが非常に広い東京。
イベントやショップ、飲み会などがさまざまな場所に点在しています。新宿、渋谷、六本木、東京、上野、品川などなど。。。

六本木ヒルズ
だいたいの場所は電車を乗り換えていけば着きますが、家や職場から結構遠かったりすることも多々ある。
一方、福岡は街が非常にコンパクト。
だいたいの催し物やショッピングは天神か博多駅に行けば事足りる。

博多駅
空港もめちゃくちゃアクセスが良く、博多駅から地下鉄で5〜6分、天神からだと11〜12分ほどと他県民からすると意味わからんくらい近い。
東京から移住したなら、きっと過ごしやすさを感じるポイントのひとつです。
ほとんどみんな福岡大好き、熱が高い
日本中から人が集まる東京に比べて、地方はそれぞれの土地に愛着のある人が多め。
特にその熱が強い場所のひとつが福岡で、こちらで知り合った人もほとんどが福岡大好き。

福岡PayPayドーム
各種調査でもそれは証明されており、最近の調査ではなんと福岡市民の99%が「福岡市が好き」と答えたとのこと。
◎ 福岡市が『好き』と答えた福岡市民は99.0%(過去最高値)
◎ 福岡市は『住みやすい』と答えた福岡市民は98.2%(同)
◎ 福岡市に『住み続けたい』と答えた福岡市民は95.4%(同)
福岡市民の99%が福岡市を好きなのはナゼ⁉ | フクリパ
福岡が嫌いな超少数派の人にとっては居心地が悪いかもしれませんが、福岡を気に入っている人からしたらとても良い環境です。
外食の平均レベルが高く値段が安い
福岡に関してよく言われるのが「食べ物がうまい」。
そりゃ福岡にもさして美味しくない店もあるでしょうが、たいていの店は「普通にうまい」か「超うまい」の範囲におさまる。

福間ラーメンろくでなし 吉塚店にて
東京(の特に繁華街)で下調べなしに店に入ると、福岡では考えられないレベルの地雷店に出くわすことがあります。
(歌舞伎町で2次会をやったとき、冷凍食品チンしただけみたいな料理出されたときはさすがに驚いた。。。でもぼったくられなかっただけマシかも)

歌舞伎町の入口
もちろん探せば良い店もあるんですが、平均的には福岡のほうがかなり上だと思います。
家賃ほどの差はありませんが、外食の価格も福岡のほうがやや安い。
チェーン店などの下限の価格はそう変わらないんですが、福岡のほうがそこそこの価格で美味しい店がたくさんある印象が強い。
周辺県も魅力的で、海も山すぐ行ける上に人が比較的少ない
福岡は、車や電車でちょっと行けばすぐに海や山に触れられる。
周囲の九州各県や山口県なども魅力的なスポットにあふれていて、特に温泉に関しては他の追随を許さないほどのレベルの高さ。

大分・由布院の金鱗湖
インバウンド客などで混雑することも当然ありますが、首都圏に比べればはるかに人は少ない。
東京周辺にも見どころのあるスポットは多数ありますが、自然の豊富さと近さでは九州に軍配が上がる気がします(個人の感想)。
東京・神奈川・千葉・埼玉の一都三県だけで人口が約3,700万人もいるので、めちゃくちゃ混雑するのも避けられない。
※九州は全県合わせて約1,400万人
多くの場合において、レジャーやお出かけも福岡のほうが快適に過ごせる可能性が高いはずです。
東京から福岡に移住するデメリット
選べる仕事が少ない、賃金も安い
日本でいちばん人が集まる東京には、当然ながら日本でいちばん数多くの仕事があります。
より大きな仕事をしたいと思えば、やはり東京周辺で就職するのが早道でしょう。

東京の高層ビル
賃金にもそれなりに差があり、2024年の調査では東京の平均年収は471万円、福岡は386万円と85万円もの差があるとのこと。
(参考:都道府県別に見る日本の平均年収(平均年収ランキング最新版) |転職ならdoda(デューダ))
生活費も違うとはいえ、やはり収入が下がりやすいのはネックのひとつです。
イベントや飲食店のバリエーションが少ない
人もモノも集まる東京には、各種イベントやショップ、飲食店も当然ながらたくさんある。
全国を回るときに東京をスキップするアーティストはまずいないでしょうし、日本初出店のショップや飲食店、レアな外国料理なども東京に集まります。
福岡も大都市なのでそれなりに色々ありますが、さすがに東京ほどではない。
以前東京でアフガニスタン料理の店に行ったことがあるんですが(おいしかった)、福岡にはさすがになかった。。。

アフガニスタン料理「キャラヴァンサライ包(中野)」
趣味や志向にもよりますが、東京での刺激に慣れていると福岡では物足りなさを感じる人もいるかもしれません。
趣味などの集まりが少ない
多少レアな趣味であっても、人が集まりやすいのが東京ならではのメリット。
同好の士を見つけたいなら、東京以上の場所はないでしょう。
東京もいいところだけど、福岡の住みやすさは最高です
離れてみてわかる東京の良いところもたくさんあるんですが、やはり私にとっては住みやすくてご飯がうまい福岡が最高。
移住を検討するときの参考になれば幸いです!

