西鉄バスが運行している、福岡〜東京(新宿)をむすぶ深夜高速バス「はかた号」。
大泉洋さんの出世番組として知られる「水曜どうでしょう」では”キング・オブ・深夜バス”とも呼ばれた、日本トップクラスの距離・時間を走破するタフな深夜高速バスです。
この「はかた号」には、通常シート(ビジネスシート)のほかに1台4席しかない「プレミアムシート」という個室型シートがあるのをご存知でしょうか。
この記事では、はかた号プレミアムシートではどんな体験ができるのか実体験から写真レポートします!
博多 or 天神バスターミナルで「はかた号」に乗車
はかた号が出発するのは、博多バスターミナル。
そこから西鉄天神高速バスターミナル、それに北九州の黒崎インター引野口・砂津・小倉駅前と停車して、そこからはバスタ新宿までノンストップ。
今回は、天神高速バスターミナルから乗車しました。
「福岡⇔東京」の表記を確認して乗車しましょう。
普通の高速バスとは明らかに違う、特別仕様のバス車内。
前方4席(左右2つずつ)がプレミアムシートで、その後ろが3列独立のビジネスシートになっています。
こちらが、今回乗車するプレミアムシートの座席。さすがに高級感がある……!
はかた号プレミアムシートの設備をチェック
せっかくなので、はかた号プレミアムシートにはどんな設備があるのかチェックしてみることにします。
足元は一見広くなさそうに見えますが、足の当たる部分が空洞になっており思い切り伸ばせるくらいのスペースあり。
ハンガー、備品の入ったポケット、スポットライト。
シートの背もたれやオットマンの角度を調整できるリモコンもあります。
シートはフルフラット(180度)にまではならず、最大角度は150度。
リクライニング角度としては十分すぎるほどですが、「ぐっすり寝られる」とまで言えるかどうかは人によるかも。
充電用のコンセントやUSBポート、ゴミ箱、ドリンクホルダー、空気清浄機。
iPad miniまでありました。インターネットやアプリなどご自由に。
無料Wi-Fiは30分×3回までしか使えず、正直期待はずれでした。
ただ、これは2015年当時のことなので現在はさすがに改善されているかも。
(気になる方は問い合わせてみてください)
肘掛けを開けると、飛行機などでたまに見かけるコンパクトなテーブルが出てきました。
他にはスリッパ、蒸気でアイマスク、ビオレさらさらパウダーシートといった備品も。
福岡から東京に向かう「はかた号」道中のようす
発車してまもなく、乗務員さんがチェックついでにペットボトルの水を配ってくれました。
車が動いている途中に来られたということは、運転手は2人交代制みたいですね。
最初の休憩は、山口県の佐波川(さばがわ)サービスエリアでした。
降りるときにビジネスシート側を撮ってみた。個室はないものの、シートのクオリティはよさそう。
隣に人がいない3列独立なのもいいですね。
特に食事タイムなどがあるわけではないので、持参するなり途中のSAで適当に買うなりして済ませましょう。
私はこの佐波川SAで吉野家の牛丼を調達。
ここで車内は消灯時間になりますが、個別に読書灯などをつけるのはOK。プレミアムシートは個室なので明るくしても問題ありません。
私が乗車したのは12月だったので、暖房が効いているとはいえ足下が寒い。。。外気温もかなり低いようです。
もともと寝付きがいい方ではないので、せいぜい数時間居眠りできたかな、くらいでした。体質が深夜高速バスに合ってない。
朝、はかた号で2回目の休憩は静岡サービスエリアでした。寒い。
東京までもうひとふんばり。がんばれはかた号。
東京・新宿に到着。約15時間のバス旅
渋滞などもあり、到着予定時刻より1時間ほどオーバーした午前10時すぎ。東京・新宿に到着しました!長かったー。
2015年当時はバス停での降車でしたが、現在はバスターミナル「バスタ新宿」で降りることになります。
バス旅では風呂に入れないので、まずは新宿の入浴施設にでも行って身を清めるのもいいですね。
キング・オブ・深夜バス「はかた号」は人をえらぶ乗り物
はかた号のプレミアムシートは個室風の仕切りがあり、通常のシートよりも広く設備も充実。
ですが深夜高速バスであることに変わりはないので、しんどい面もあることは否めません。
- 通常の高速バスに比べれば空間が広く、設備も充実。間違えてカーテンを開けるような輩がいない限りプライベート空間も保たれる
- シートは150度まで倒れるがフルフラットにはならない。ぐっすり寝られるかは人による
- 冬は底冷えがするので、特に足下の寒さ対策があるといい
料金も18,000〜25,000円と決して安くはないので、移動手段として考えるなら飛行機のほうを選ぶかな……というのが正直なところ。
ただ話のネタには面白いですし、バス旅が好き・寝付きのいい方ならより楽しめるかも。
我こそはと思われる方は、ぜひ”キング・オブ・深夜バス”のはかた号プレミアムシートを体験してみてください!