福岡にて、独自の地位を築いている有名店・元祖長浜屋。
特別においしいラーメンというわけではないんですが(失礼)、独特なルールと印象的な店内、ハマる人はハマるラーメン。
地元民に根強い人気がある店です。
その元祖長浜屋から退職・独立したスタッフが運営しているのが、元祖ラーメン長浜家(ながはまけ)。
長浜屋と瓜二つの店構えで、ラーメンもほとんど同じ。さらに長浜家から独立したスタッフがもう一つの「元祖ラーメン長浜家」を立ち上げ、カオスな状態に。
他にも派生した店がいくつかあるものの、主なところでいうと大元の「元祖長浜屋」、すぐ近くに店を構える「元祖ラーメン長浜家(通称:家①)」、当初は近隣で営業していたものの中洲川端に居を移した同名の「元祖ラーメン長浜家(通称:家②)」の3店舗があります。
詳しくない人や観光客にとっては、似たような店が3つもあって何が何やらわからない。
この元祖長浜屋・家①・家②の3店舗のうちどれがオススメなのか、実際に食べ比べてきました。
元祖長浜屋(中央区長浜)
まず訪れたのは、やはり本家本元である元祖長浜屋。
以前は那の津通り沿いにお店があったんですが(現在ファミマがあるあたり)、2010年に現在の場所に移転オープンしました。
駐車場ビルの1階、さらに食券制になっていたりと老舗感はかなり薄れてしまいましたね。
ラーメンは2024年8月現在で550円です。営業時間は6:00〜翌1:45まで。
店内は空間が広めにとられており、「アブナイ」の看板なども健在。
私が訪れたときはアルバイトっぽいスタッフが多かった印象。
赤いテーブル、やかん入りのぬるいお茶、ザルに入った湯のみなど、長浜屋で見慣れた光景が広がります。
昔から変わらない、長浜屋のラーメンのビジュアル。
特徴は日によって出来が違うが基本ややあっさりめのスープ、多めのネギとしょっぱい細切れチャーシュー、それに結構ボリュームのある麺。
加水率低めでやや伸びやすい細麺。ササッと食べるのが吉。
福岡の平均的な細麺に比べると少しだけ太めかも。
この日のスープは特に薄めに感じたので、卓上のポット入りタレで調整。
ビジュアル、味、最低限の接客などいかにも「ガンソ(ガンナガ)だなぁ」という印象。
わざわざ県外の人を連れてくるような店ではないですが、”こういうもの”として楽しめる一部地元民にはなじむ店です。
元祖ラーメン長浜家①(中央区大手門)
次に訪れたのは元祖長浜屋から徒歩2分ほどのところにあり、今なおバチバチとしのぎを削っている「元祖ラーメン長浜家(家①)」。
週一回の清掃時間(2時間)以外は24時間営業。
ラーメン500円と、今回比較する3店舗のなかで一番安い。
この日は夜中(というか朝方?)の4:00頃でしたが、この賑わいよう。
個人的な印象にはなりますが、長浜屋にいた「いかにもバイト」っぽいスタッフはいませんでした。
接客はこの家①がいちばん威勢がよく気合が入っていた気がします。
やや狭めの店内ですが、長浜屋系の特徴である赤いテーブル、アブナイ看板、やかんのお茶とラーメンダレなど基本的な特徴は同じ。
ネギ、細切れチャーシュー、スープや麺など、長浜屋と見た目がほとんど同じラーメン。
器に入った文字がなければ、よほどの玄人でないと判別は難しい。
味もほとんど長浜屋と同じなんですが、私が行ったときの印象ではこちらの長浜家(家①)の方が若干豚骨風味がしっかりしていておいしかった気がする。
日々味の振れ幅があるはずなので、たまたまかもしれませんが。。
元祖ラーメン長浜家②(博多区上川端町)
さいごに来たには、上川端商店街沿いにある「元祖ラーメン長浜家(家②)」。
家①とビジュアルは同じですが、家①から独立したスタッフが運営しているまったくの別店舗です。
店内は細長くカウンター席のみ。
長浜屋の特徴はおさえていますが一番”長浜屋っぽさ”が薄い気がする。
立地がいいからなのか、ラーメンの価格は3店舗の中でダントツ高価な700円(2024年8月時点)。
飲んだ帰りに食べに来る人はそう気にしないでしょうが、ちょっと高いかなぁ。。。
長浜屋・家①とほぼ同じ見た目のラーメンですが、チャーシューがスープに浸っていること、スープに多めの脂が浮いているのが特徴的。
基本的には同じ味なんですが、家②はチャーシューがしょっぱくなかったり、スープにもそれなりにコクがあったりと個人的には微差ながら一番おいしく感じました。
※前述のとおり、上振れに当たっただけの可能性もあります
私の一番おすすめは「長浜家①」その理由は?
元祖長浜屋・長浜家①・長浜家②の3店舗それぞれを食べ比べてみて、これから行ってみたい人に私が一番おすすめするのは「元祖ラーメン長浜家(家①)」です。
理由は以下の3点。
いちばん安い
ラーメン自体はかなり似通っているこの3店舗ですが、価格は長浜屋が550円、家①が500円、家②が700円。(2024年8月現在)
シンプルに、家①がいちばん安いです。
価格が安いとお財布に優しいのはもちろんですが、「こんなに安いのにうまい!」と感じられることも大事だと思うんですよね。
その意味で、長浜屋とたった50円差とはいえ一番安いのは重要なポイント。
味や接客の総合的な評価が高い
私が食べた限りでは長浜屋よりおいしく、店員さんの威勢もよかった長浜家①。
特に接客を求めるような店ではないにしろ、「味+接客」という総合的な体験において家①がいちばん気持ちがよく、また来たいと思える度合いが高かったのは事実です。
一番「昔の元祖長浜屋」っぽい
何となくバイトで回している感のあった元祖長浜屋、ワンオペだった長浜家②に対し、ハチマキをした職人っぽい店員さんしかおらず活気のあった長浜家①が、個人的な印象ではいちばん昔の元祖長浜屋っぽい。
たとえば長浜屋に行ってみたい観光客がいるとして、一番それっぽい店に連れて行くとしたら家①かなと。
※店員さんの印象に関しては、たまたまそういう時間帯だった可能性もあります
※昔の元祖長浜屋の記憶は20年以上前なのでうろ覚え
元祖長浜屋(ガンナガ)と長浜家×2、どれが一番おすすめ?
どれか一か所だけ行くとしたら、私は元祖ラーメン長浜家(家①)をおすすめします。
とはいえこれは私の感想でしかないので、時間に余裕のある方は自分の目と舌で「元祖長浜屋」「元祖ラーメン長浜家(家①)」「元祖ラーメン長浜家(家②)」を食べ比べてみてはいかがでしょうか。