九州一の都市・福岡と、日本の首都・東京。
この両都市を行き来する人は非常に多く、たとえば福岡〜羽田をむすぶ航空路線は日本一の乗客数を誇ります。
福岡から東京への移動でパッと思い浮かぶのは飛行機ですが、他にも新幹線、高速バス、車などといった交通手段もあり。
新幹線は飛行機より遅いけど、快適だし料金によっては選択肢になり得る。
高速バスはしんどい一方で、飛行機よりずっと安いなら貧乏旅行には使えるかもしれない。
……などなど、迷っている方もいるかもしれません。
そこで、この記事では福岡(博多)から東京に行く場合にどの交通手段を選ぶべきなのか、料金や所要時間を比較してみました。
飛行機で福岡から東京へ
飛行機を利用する場合、都心部へのアクセスがいい羽田空港、少し都心からは遠いけど安い便が多い成田空港と2つの選択肢があります。
福岡空港→羽田空港へ行く場合
- 【所要時間】約1時間40分
- 【料金】12,000〜50,000円ほど
福岡⇔羽田のルートに就航しているのは、ANA、JAL、スカイマーク、スターフライヤーの4社。
福岡⇔成田で営業しているLCCのように格安で利用するのは難しいですが、それぞれ搭乗日より前の予約であればあるほど安くなるプランが用意されています。
日本を代表する二大航空会社、ANA(全日空)とJAL(日本航空)。
それぞれ標準料金はかなり高めですが、ANAは「スーパーバリュー」、JALは「セイバー」という事前予約で安くなるチケットがあります。
変更不可、取り消し不可などチケットの種類によって条件があるので、購入前によく確認することをお忘れなく。
航空会社の中でも独自の存在感を放っているのが、スターフライヤー。
北九州に本社を置く福岡の企業で、高級感あるブラック基調のデザインが特徴。
標準料金はANAやJALと変わりませんが、割引運賃の「STAR LIMITED」「そら得」はANA・JALに比べてやや安めの価格設定になっているようです。
上記3社に比べると、サービスがやや簡素化されている代わりに安い料金を実現しているのがスカイマーク。
搭乗日や時間によっては、1万円を切るチケットも多くあります。
簡素化されているといっても、座席指定は無料ですし荷物も20kgまで預けることが可能。ドリンクも配られますし、何でも有料のLCCとは違う。
ANAやJALに近いレベルのサービスを低価格で提供しているのが大きな特徴です。
福岡空港→成田空港でもいい場合
- 【所要時間】約1時間50分
- 【料金】5,000〜15,000円ほど
※ただし都心からはやや離れているため注意
福岡⇔成田空港のルートには、ANA・JALのほかピーチ、ジェットスターの合計4社が就航しています。
ANAやJALでこの路線を使うのは、海外旅行時の乗り換えのときくらいでしょう。
それ以外で福岡⇔成田を使う場合があるとすれば、ピーチかジェットスターで安くチケットが買える場合。
ピーチ(Peach)とジェットスター(Jetstar)は、いわゆるLCC(ローコストキャリア)の航空会社。
預け荷物や座席指定、機内サービスなどに追加料金がかかったり、搭乗口が遠かったりするデメリットがある一方で、航空券代が安く済ませられるのが特徴です。
ピーチ(Peach)は、ANAグループに属するLCC。
預け手荷物も座席指定もないミニマムプランであれば、5,000円台のチケットもザラ。日や時間によってもっと安い場合もあります。
ジェットスター(Jetstar)は、JALグループのLCC。
こちらも料金はピーチとほぼ変わらず、日によって5,000円台(場合によってはそれ以下)の航空券が多くあります。
サービスはさして変わらないので、ピーチの料金や時刻と見比べて自分の予定に合う or 安い方を選ぶといいでしょう。
言うまでもないことですが、成田空港は千葉県にあり都心へのアクセスには時間とバスなどの料金が余計にかかります。
旅程を立てるときにはご注意を。
新幹線で博多から東京へ行く
- 【所要時間】約5時間
- 【料金】24,010円(のぞみ指定席)
福岡と東京間はそれなりに距離がありますが、新幹線でも直接行くことが可能。
博多駅から東京駅までの所要時間は、約5時間。料金は自由席が22,220円、指定席が24,010円、グリーン車が31,270円です。
(2024年11月現在)
新幹線は料金がそれなりに高く、割引運賃の設定もほとんどない。
加えて時間もかかるので、福岡⇔東京間の交通手段としてはあえて選ぶことは少ないように思います。
一方で、新幹線のメリットとして挙げられるのが車内の快適さ。
飛行機よりもずっと広く、電源があり通信もできる。
あえて時間をかけて仕事でもしながら行きたいときには、新幹線もアリかもしれません。
高速バスで福岡から東京へ。キングオブ深夜バス「はかた号」も
- 【所要時間】約14〜16時間
- 【料金】9,000〜25,000円
福岡〜東京間には、日本最長の深夜高速バスも走っています。
所要時間が約14時間以上と非常に長く、シートや車内も広くないのであまり快適とは言いがたい。
西鉄バスが運営する「はかた号」の場合、ビジネスシートが3列独立。プレミアムシートだとちょっとした個室が使えます。
ただプレミアムシートは18,000円〜なので、それなら飛行機使ったほうがいい気も。。。
私の場合、冬で寒かったのもありますがプレミアムでもほとんど寝られませんでした。タフな人向け。
オリオンバスの場合、基本的に4列シートなのでとなりに他人がいるとさらにしんどい。
人によっては寝るのも厳しい深夜高速バス。
料金は(日によるものの)LCCよりやや高いくらいなので、ほとんどの人にとってあえて選ぶ必要はないでしょう。
在来線で博多から東京へ行く(18きっぷの場合)
JRの在来線(普通電車)で博多駅〜東京駅を移動することも可能。
ですが10回以上の乗り換え、さらに乗り換えも含めて所要時間が約24時間必要。途中で1泊しつつ、ほぼ2日間かけて移動することになります。
よほど変わったタイプの電車好きでなければまず利用はしないでしょうが、もしこの移動をするとすれば青春18きっぷを使うときでしょう。
「青春18きっぷ」は2024年11月の発売分より大幅な改悪となり、3日間(10,000円)か5日間(12,050円)いずれも連続した日、しかも1人で使わなければいけないルールに変更となります。
のんびりした旅にはうってつけの青春18きっぷでしたが、これでは福岡〜東京間のみならずどんな旅にでも使いづらいですね。。。
改悪前であればまだ選択肢としてなくはなかったですが、2024年11月以降は福岡〜東京間の移動手段としてほぼナシになりました。
自家用車、レンタカー
自家用車やレンタカーなどの自動車で福岡〜東京間を移動した場合、高速道路料金はETCを利用して約22,000円。休日割引適用だと約16,000円ほど。
距離が約1,100kmあるので、リッター20km走る車だと55リットル消費、リッター140円として7,700円。
かかるお金は合計して約2万〜3万円くらいでしょうか。所要時間は約12時間ほど。
それほど安くはない上に運転も大変ですが、人数が増えれば運転やお金の負担を分け合えるのがメリット。
他の移動手段に比べれば荷物をたくさん積めるし、小さい子どもやペットを含めた家族での移動も気を使わなくていい。
状況によってはアリな選択肢です。
福岡(博多)→東京の交通手段と料金、所要時間の一覧
福岡〜東京を移動する場合の料金と所要時間を表にまとめました。
ざっくり把握したい場合の参考にどうぞ。
交通手段名 | 料金 | 所要時間 | 飛行機(福岡⇔羽田) | 12,000〜50,000円 | 約1時間40分 |
---|---|---|
飛行機(福岡⇔成田) | 5,000〜15,000円 | 約1時間50分 |
新幹線 | 24,010円(のぞみ指定席) | 約5時間 |
高速バス | 9,000〜25,000円 | 約14〜16時間 |
JR在来線 | 10,000円(18きっぷ利用の場合) | 約24時間 |
車 | 約2〜3万円 | 約12時間 |
【結論】福岡(博多)から東京に行くなら、どの交通手段を使うべき?
さいごに、ここまで挙げた交通手段をどう考えて、何を使うべきかをまとめます。
- 料金・時間の両面からいって、基本は飛行機。各航空会社の割引運賃、LCCの料金を調べて比較する
- 時間はゆっくりで、料金も安くなくていい、仕事したり本でも読みながら移動したいなら新幹線もなくはない
- バスは言うほど安くない(安い飛行機と同程度)割にめちゃくちゃキツイのでおすすめしない
- 家族連れや大人数、荷物が多いなど特定の状況下なら車を使うのもアリ
福岡〜東京間を移動したいときの参考になれば幸いです!
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